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アシスティブテクノロジー(AT:Assistive Technology)とは?-定義やその支援技術によってできること-

福祉機器
臨床でクライアントの認知機能に対して、“年齢相応の物忘れ”という表現をすることがあります。 HSD-RやMMSEではカットオフ値以上の点数なものの、やっぱり健常とは言えない状態…。 今回はこの認知症の前駆症状にあてはまる概念について解説します。

アシスティブテクノロジー(AT:Assistive Technology)ってご存知ですか?
文言から“支援技術”という意味ですので予測はできるとは思いますが、その定義についてはなんとなく曖昧だったりするかもしれません。

本記事では、作業療法士をはじめとしたセラピストの…

  • 知識・技術力向上
  • 活躍できる職域の拡大
  • 対象範囲の拡大

…を目的にこの“アシスティブテクノロジー”について解説します。

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支援技術(AT:アシスティブテクノロジー)とは?

そもそもアシスティブテクノロジー(AT:Assistive Technology)とは何なのでしょうか?

定義としてですが…

障害を持つ人々を支援するための技術全般

…とされています。

様々な分野で使われている“アシスティブテクノロジー”

このアシスティブテクノロジーは”障害児教育”や”特別支援教育”の分野でも広く使われています。
一般的に使われている“支援技術”、“支援工学”、 “福祉工学”、“福祉技術”はいずれもアシスティブテクノロジーを日本語訳したものと言えます。

ちなみにこの“支援技術”という言葉でも“支援技術機器”、“支援技術サービス”のそれぞれについては、1998年にアメリカで制定された『障害をもつ人のためのテクノロジーに関連した支援法(通称 Tech Act)』に以下のように定められています。

  • 支援技術機器(Assistive Technology Device)とは、買ってきたかそこにあったものか、手直しされたか、個人に合わせて作られたかに関わらず、障害のある人の機能を増大、維持、または改善するために使われるあらゆる装置、装置の部分、システムを指す。
  • 支援技術サービス(Assistive Technology Service)とは、障害のある人が支援技術装置を選ぶ、手に入れる、使用することを直接助けるあらゆるサービスを指す。
    引用:障害をもつ人のためのテクノロジーに関連した支援法:Tech Act(1998年米国にて制定)
例えば「生活支援技術」って言ったらどちらかといえば介護技術のことを指すけど、
支援技術(AT)と呼称する対象はあくまでテクノロジー…
つまりハードウェアやソフトウェアといったコンピュータ関連のものを指すんだ。
障害を持つ人の機能を「維持」「改善」「増大」が目的のテクノロジーなんですね!

作業療法士×アシスティブテクノロジーでできること

作業療法士がアシスティブテクノロジーをクライアントに提供することで、なにができるようになるか?
様々な可能性が考えられますが、今回は主に…

  • 生活を自分でコントロールできるようになる
  • 家、学校、職場、社会の活動に参加し、貢献できるようにする
  • 人との交流を広げる
  • ピアカウンセリングに貢献できる
  • 障害を持たない人と同等に利益を得ることができる

…の5つの変化の可能性について考えてみます。

生活を自分でコントロールできるようになる

作業療法士として関わる領域では、環境制御装置などがアシスティブテクノロジーの代表としてあげられるかもしれません。
これからはアシスティブテクノロジー=パソコンだけではなく、スマートフォンをはじめとしたウェアラブル機器、IoT機器といった分野にまで広がる可能性が高いと言えます。

一昔までの環境制御装置は、その選択肢も限られていましたし、コストも高いため導入まで障壁が高かった印象を受けますが、最近では多くの企業がアシスティブテクノロジーに応用できる技術を扱っている背景から
比較的ローコストで導入できるようになった印象を受けます。

家、学校、職場、社会の活動に参加し、貢献できるようにする

*この動画は「OriHime-D」という分身ロボットを使用することで、寝たきりの重度障害者が接客の仕事をするという内容です。

仮に移動手段がない場合や、移動能力が低い場合でも、IT技術やウェブサービスを利用することで自宅に居ながらも“社会参加”ができる機会はさらに増えてきます。
これは在宅ワークといった“働き方”の見直しだけでなく、移動障害を持つ人にとっての社会参加の機会も増えてくると言えます!

今後作業療法士は医学的リハビリテーションから社会的リハビリテーションにシフトしていく必要性があります。
そのため、このアシスティブテクノロジーは作業療法士にとって非常に強みになるはずです。

人との交流を広げる

インターネット上での交流といえば、人気があるのがFacebook,TwitterといったSNSサービスがあげられます。
当然といえば当然なのですが、これらのウェブサービスは無料で使用できますし、障害の有無に関わらず利用ができます。

パソコンやスマホの操作方法という点で障壁があったとしても、それを解決するためのATを利用することで利用が可能になれば、障害を持たない人との交流だって、問題なく可能になります。

…ま、これも“社会参加”の一つではありますね!

ピアカウンセリングに貢献できる

逆に障害を持つ人同士の関わりにもアシスティブテクノロジーは貢献できるといえます。
同じ悩みを共有することというのはピアカウンセリングの意味でも重要です。

アシスティブテクノロジーを使用することによって障害を持つ人同士のコミュニティの形成が容易になることも考えられます。

障害を持たない人と同等に利益を得ることができる

“お金を稼ぐ”という観点から言えば、障害を持つ人の“就労支援”に貢献することもアシスティブテクノロジーの強みと言えます。
パソコンによる自宅でビジネス展開をする“SOHO(Small Office/Home Office)”や、在宅勤務制度を積極的に取り入れるようになっている情勢を考えると、“就労”という点に関しては障害の有無は大きな問題にならなくなってきているとも考えられます。

この点は職業リハビリテーションにも関わる作業療法士が強みを発揮して関われる領域でもあります。

作業療法士のキャリアアップとしてもATは必要

アシスティブテクノロジーとはその人の機能を維持、改善、増大するためのテクノロジーです。
そのアシスティブテクノロジーによって障害の有無に関わらずいままで難しかったような社会参加も促すことが可能となります。

何度も繰り返しますが、今後作業療法士は医学的リハビリテーションから社会的リハビリテーションにシフトしていく必要があります。

その方法の一つとして、アシスティブテクノロジーは作業療法士がもっと強みにできる分野であるはずです!

まとめ

本記事では、アシスティブテクノロジー(AT)について解説しました。

アシスティブテクノロジーとは…

  • 障害を持つ人々を支援するための技術全般を意味する
  • 障害児教育の現場などでも使用されている
  • 作業療法士は今後、クライアントに提供する技術の一つとしても必要
  • 自己決定や社会参加、就労支援など幅広い範囲の支援に役立つ

アイアムアセラピスト

OTって福祉用具には詳しくても、ATは全然…って感じですものね。
OTに関わらず、どうしても医療の分野はITの知識、技術は遅れている印象があるね。
ATだけでなく、ICT、IoTなんかも含めて将来的にOTが入り込むと職域の拡大につながるのかもしれないね!
情報福祉論の新展開―視覚障害者用アシスティブ・テクノロジーの理論と応用―

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