座位での移乗動作を自立にするための方法について

福祉機器

ベッドや車いすに移乗する際、座位の姿勢さえ取れれば移乗動作を自立につなげることができる可能性が非常に高くなります。
そこで本記事では、座位での移乗動作を自立につなげる方法について解説します。

能力別の座位での移乗動作の方法

座位での移乗動作の際は、その身体能力によって方法が変わってきます。
ここでは…

  • 自分でお尻を持ち上げることができる
  • お尻を滑らせることができる
  • 座位は安定している(移動は困難)

…の3つの能力毎に解説します。

自分でお尻を持ち上げることができる

立位になって移乗することは困難でも、お尻を持ち上げる程度の能力がある場合は…

  • お尻を浮かせて少しずつ横に移動しながら移る

…という方法が可能になります。

ベッドから車いすに移乗するという場合は、ベッド手すりと車椅子のアームレストを支持物として利用するとより安全に移乗が可能です。
この場合、さらに安全に移乗するポイントとしては、

  • 移乗元と移乗先の高さを同じにする
  • もしくは、移乗元を少し高くする

…ということがあげられます。

中腰で少しずつ移っていく…イメージですね!

お尻を滑らせることができる

お尻を自分で持ち上げることができなくても、横に滑らせることができる場合は…

  • 移乗元と移乗先の隙間をできるだけなくす
  • 移乗元と移乗先の高さを同じにする
  • もしくは、移乗元を少し高くする

…というポイントがあげられます。

万が一この両者間に隙間があると、転落の危険性があり非常に危険な方法になります。
この隙間を解消する福祉機器としては、トランスファーボードがあります。
また、自分でトランスファーボードを利用して移乗する場合は、扱いやすいようにできるだけ小さく、軽いタイプを選ぶことも必要です。

座位は安定している(移動は困難)

座る姿勢は安定しているも、お尻を持ち上げることも、横に滑らせて移動することができない場合は、トランスファーボードを利用し、次のような工程で移乗動作を行います。

  • 準備
  • ボードの差し込み
  • 移動方向への身体を傾ける
  • 腕を使ってお尻を滑らせる
  • 身体の傾きを逆にする
  • ボードを抜く

以下に詳しく解説します。

準備

トランスファーボードを利用し、自分で移乗するためには…

  • 少し浅く座る
  • 足の位置を整える
  • 移乗元の高さを移乗先よりもやや高めにする

…といった準備が必要です。

ボードの差し込み

次に、身体を横や前に傾けることで反対側のお尻の下に隙間ができますので、この隙間にトランスファーボードを差し込みます。
この場合、お尻の半分のみがトランスファーボードに乗っている状態ですが、この位置が安全な位置でないと、いざ移乗する際にスムーズにいかない場合が多くなります。

移動方向への身体を傾ける

トランスファーボードを差し込んだ後は、移動する方向に身体を傾けることでより体重がボードの上にのることになります。
この際、手すりや車いすのアームサポートなどをつかむことでより安定して体重をのせることができます。

腕を使ってお尻を滑らせる

下肢の力を使い、お尻を持ち上げたり滑らせたりできない場合は、どうしても腕の力でお尻を滑らせる必要があります。
この時は、上半身を後ろ側にふんぞり返るような姿勢を取ると、腕に力が入りにくくなってしまうので注意が必要です。
やや前のめりの姿勢で腕に力を入れて滑らせることがコツと言えます。

身体の傾きを逆にする

移乗先に移りきる際に、その途中で身体の傾きを逆にし、進行方向にお尻を向けるような方法にすることで、移乗先にしっかりとお尻をはめる事ができます。
この工程をしっかりとしていないと、浅く座ることになり、その後のボードを抜くことが難しくなってしまいます。

トランスファーボードを抜く

トランスファーボードを抜くときは、ボードを絶てるようにすると自然に抜ける事が多いです。

できる限り安全に自分で移乗する支援を行う

移乗動作は、介助で行えば非常に簡単にできます。
しかし、利用者本人の自立度を上げ、できる限り他人に依存しないで移乗する方法を模索し、支援することが今後は求められる支援だと思います。

まとめ

本記事では、座位での移乗動作について解説しました。

座位で移乗するには…

  • 残存能力によってその方法は変わってくる
  • 移乗元と移乗先の隙間をなくす、移乗元をやや高めにするなどの準備が必要
  • 能力によっては、トランスファーボードを使用することで自立につなげることができる
座位が安定しているなら、できる限り移乗動作は自立につなげたいですね。
介助を前提にするのではなく、あくまで自立につなげることが今後のリハビリでも介護でも必要になる視点だと思うんだ。
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